近代唱歌の世界

きんだいしょうか・の・せかい



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「近代唱歌集成」を中心に紹介しているサイトです。

詳しくはこちらをCD 原典による近代唱歌集成 誕生・変遷・伝播クリック

私たちはなにを歌いつぎ、なにを失ったのか。
「唱歌」でたどる近代日本歌謡史のすべてがここに!
時代と世相を映し出す。 全783曲を新録音、一挙収録。

1872年(明治5年)の学制発布で、小学校の一科目に「唱歌」という歌の授業が設けられました。
明治維新を契機に、日本が近代国家へと邁進し始めてから約130年の月日が過ぎようとしています。
「明治は遠くになりにけり・・・」という実感を強くする反面、異文化を受容し新たな国家作りに突き進んだ、あの激動の時代を再評価する動きが、近年いたるところで芽生えはじめています。

「唱歌」は私たちの想像を越え、大きな「宇宙」を想像しています。
そして、その偉大な宇宙は、百数十年の間に人々の心に潤い、安らぎを与えてきました。
社会的にも混迷を続け、出口を求め続けている現代にあって、「唱歌再評価」の小さな歩みは、私たち日本人の「心のあり様」に大きな意味を持ちはじめてていると感じずにはいられません。

唱歌の歴史をふりかえることは、それは近代日本人にとって「音楽とは?」という問いを発し続けることです。

近代唱歌集成の特色
●「明治維新」から「太平洋戦争終結」までの唱歌の歴史をあらゆる角度から検証。
 近代日本音楽史に新しい視点を与える画期的な企画です!

●全曲をオリジナル楽譜までたどり、原点に基づき演奏・再現しました。

●日本はもちろんのこと、韓国、中国、台湾、ドイツの気鋭の学者が参画。
 “東アジア文化圏”への唱歌伝播の姿が、ついにあきらかに!!●全783曲を新録音!ハイ・クオリティ・サウンドで完全デジタル録音。

●伴奏にはピアノの他、リード・オルガン(足踏みオルガン)を使用。あの懐かしいサウンドが甦ります。

●その存在だけが知られていた「保育唱歌」を本企画で初めてCD化。
 雅楽スタイルによる“みやび”なる唱歌がここに復元されます。

●現代最高峰の研究者たちによる充実の解説書が完成。
 曲目解説、論文のほか、「歌い出し索引」「日・韓・中の共通曲対照表」「唱歌年表」
 なども掲載しました。図版資料なども多数収録!

●「原点印影(全5冊)」には歴史的価値の極めて高い、オリジナル楽譜・史料を収録。
 第一級の歴史資料としてお役立ていただけます。

●「演奏用楽譜」全4巻を添付。
 一流の作曲家の製作・編曲による楽譜集で、ご自身での演奏もお楽しみいただけます。

●演奏は超一流アーティスト揃い。現代最高の演奏をお届けします。



私たちはなにを歌いつぎ、なにを失ったのか。
「唱歌」でたどる近代日本歌謡史のすべてがここに!
時代と世相を映し出す全783曲を新録音、一挙収録。
「明治維新」から「太平洋戦争終結」まで。次世代へ伝える唱歌―その道すじ。

《音が伝える近代日本のリアリティ》 近代唱歌集成・すいせんの言葉
安西愛子 (声楽家、日本会議副議長) 季節がはっきりしているのが私たちの国、日本の
大きな特徴です。そして大きな自然の恵みをうけて、日本人の感性は他には類をみないほど、繊細できめ細かなものへと長い年月をかけて成長していきました。
大正生まれの私は、当然のことながら小学校1年から6年まで文部省唱歌をたくさん歌ったものです。
四季の歌、友情の歌、歴史上の人物の歌、動物を愛する歌、式典の歌など、当時の思い出は人生の教えとなり、「あと味のいい思い出」として、今でも懐かしく思い出されるものです。音楽は教育の大きな力を証明しています。
最近の小学校では、文部省唱歌は完全に棚上げ状態です。一方、テレビやゲームから流れる全く「自分勝手」で、「崩れた」音楽を耳にしながら私は、日々くらい気持ちになっていました。
この度発売される「近代唱歌集成」は、今の時代に大きな救世主となることは必定。21世紀の担い手のために、皆で応援していこうではありませんか。

金田一春彦 (文学博士)
私が、安西愛子さんと一緒に『日本の唱歌』(講談社文庫)上巻の第1刷上梓したのは1977年のことでした。
あれから23年。この間、唱歌研究を取り巻く環境も変化し、数多くの若い研究者たちが様々な視点から唱歌をとらえ直そうとする試みを続けてきました。
ここに完成した「近代唱歌集成」の内容を見渡してみると、音楽の構成・選曲はもとより、資料・論文集においても、今までにない新鮮な感覚が満ち溢れており、この20数年の集大成として、また今後の唱歌研究における基礎資料として、極めて重要な作品が誕生したという思いを抱きます。また、数多くの音楽ファンの方々にとっても唱歌は大切な財産です。
「歌をなくした時代」と呼ばれる現代、美しい詩と旋律で歌われる唱歌が、再びよみがえり、私たちの心の糧として、また次世代へ手渡す大切な文化として歌い継がれていくことを切に願います。

三善晃 (作曲家)
1972年(明治5年)の学制発布で、小学校の一科目に「唱歌」という歌の授業が設けられたが、その教材もまた「唱歌」と総称された。いわゆる文部省唱歌は、その教材を自前で作ろうとした国の文化政策の産物だった。だがそれが蓄積されるまでには、明治の音楽教育を指導した外国の音楽学者や宣教師たちの持ち込んだ楽曲が多く教材として用いられていた。
この全集には、唱歌として歌われた賛美歌も収録されているが、西欧の音階が一般化していなかった時代に賛美歌が唱歌になったことは、上記の事情と相俟って自然だったろう。
自然といえば、民衆や子供の歌う歌は花の種子のように伝播する。伝播したものが地域固有の風土性のなかで微妙に特殊化してゆくのも、植物分布の相と似ている。小泉文夫さんの研究だが、関東平野で広く歌われているある数え唄の拍子取りの地域差は、かつての利根川の流れに正確に沿っていたという。
一方で、滝廉太郎の「荒城の月」の旋律が、なんとロシア正教のミサ曲として歌われてもいる。どういう経路であれが伝播したのかと思うが、もともと教会の音楽の母体は民謡であった。祈ることには日常の異化が含まれているが、そのこと自体が日常の文脈の豊かさを物語っている。唱歌にも日常があった。いや、子供たちの母国語で歌われることによって、日本の唱歌も日本というローカリティ(風土性)を自然に育んだ。保育唱歌も含んで唱歌の原型を集大成したこの全集は、日本の近代史のリアリティを音という実体で伝えてくれるはずだ。

山折哲雄 (京都造形芸術大学 大学院院長)
年を加えるにつれて、「うた」が人生そのものだったとつくづく思う。童心を育み、青春の息吹きをかき立て、人生の荒波を航海させてくれた、またとない心の宝だったと思う。その「うた」のふるさとが私にとっては唱歌だった。
唱歌によってうたうことの喜びを知り、歴史に眼を開き、かずかぎりない人生の琴線にふれることができたのである。そのわれわれの唱歌が西洋音楽や賛美歌の影響をうけているのだという。童謡や寮歌や応援歌などと蜜接な関係をとり結び、さらに近代歌謡のさまざまな流れにまで影響を与えているのだという。その近代唱歌の全貌がこんどCDによって全面的に再現され、密接な解説をほどこして刊行されることになった。
いままで埋もれたままになっていた名曲、佳曲の数々にも光があてられるというのだから、まことにありがたい。このような独自の企画には、心からの声援を送らずにはいられないのである。

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私たちはなにを歌いつぎ、なにを失ったのか。
「唱歌」でたどる近代日本歌謡史のすべてがここに!
時代と世相を映し出す。 全783曲を新録音、一挙収録。

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